ステップ1 導入目的の整理
この章では、電子契約の概要やGMOサインでできること、導入前に必要な準備についてご案内します。
【目次】
1.電子契約とは ※スモールスタート
2.導入目的の整理 ※スモールスタート
3.活用する契約書類型の整理 ※スモールスタート
・導入の範囲(文書や部署など)が広い場合
・新たな仕組みの導入に慎重な企業体質の場合
電子契約とは、電子文書に電子署名を行うことで取り交わされる契約のことです。
紙面で締結される契約と比較し、業務の効率化やコスト削減をすることができます。
例えば、紙面での締結の際は郵送でのやり取りがメインとなりますので、郵送にかかわる切手や封筒といったコスト・取引先とのやり取りの時間が発生しますが、電子契約ではそれらを大幅に削減することができます。
テスト送信をしていただくことで電子契約を締結するイメージをつかみやすくなりますので、ぜひ設定を進める前にテスト送信をお勧めします。
※契約印&実印プランの場合は下記送信費用が発生いたします。
契約印タイプ(立会人型) | 110円 / 件 |
---|---|
実印タイプ (当事者型) | 330円 / 件 |
契約締結の流れ
電子印鑑GMOサインを利用した契約締結の流れについて、操作方法を一通り解説しております。
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電子契約サービスを導入するだけでも効果はありますが、何のために導入するかを明確にすることでより効果的な活用につながります。
ここでは代表的な導入目的に触れていきます。
●導入目的の例
・契約関連のコストを削減したい
郵送は切手代・封筒代が発生し、契約内容によっては印紙税も必要になります。
・ペーパーレス化を実現したい
契約書を紙面で残している場合、保管の場所も必要になりますし、企業様によっては保管コストも発生しているケースもございます。
・業務の効率化をしたい
紙面での締結の場合、配達の時間や封入や投函といった時間も発生しており、人的負担だけでなくビジネススピードにも影響することもあります。
・電子帳簿保存法に対応したい
電子帳簿保存法の対象となる文書を電子化して保管する場合には、その要件を満たすシステムやルール策定が必要です。
上記は一例ですが、実現したい事を明確にしておくことで運用方法の検討や、導入後に実感する効果にもつながります。
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電子署名・電子契約が可能な文書(契約類型)は数多くあり、GMOサインは様々な契約類型で使われています。
また、契約書以外での活用も増えており、例えば下記のような書類がよく利用されております。
●よく利用される書類
業務委託契約書 秘密保持契約書(NDA) 注文書/受発注書 取締役会議事録 注文請書 売買契約書 請負契約書 雇用契約書 賃貸借契約書 個人情報取扱同意書 |
電子契約に移行する文書が多いほどメリットがあるため、普段の業務でお使いの書面を中心に、電子化する契約書類型をご検討ください。
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ここまで目的や実際に活用する範囲の整理を進めてきましたが、当然ですが電子契約は活用されてこそ効果が期待できます。
契約は自社内の方だけでなく取引先など多くの関係者がいるため、下記のような状態になってしまう可能性もあります。
- 新たな仕組みの導入に抵抗がある
- 電子化に社内の理解を得られない
- 一気に電子化を行った結果、社内の混乱を招き紙面での締結に戻る
- 取引先への理解が得られず、なかなか電子化が進まない
ただ、電子契約は非常にメリットがあるため、しっかりと準備を進めれば問題ありません。
もし上記のような心配がある場合に、シーン別の対策事例をご紹介します。
・一部の文書から電子化をスタートする
締結する文書が多い場合、一部の文書に限る事でユーザーの心理的負荷を下げることができます。
特に利用の多い文書に絞る方法は、多くのユーザーに慣れてもらえる可能性がたかいのでお勧めです。
また、電子化する文書を拡大するスケジュールも決めておくことも重要です。
・一部の部署やユーザーから電子化をスタートする
契約書を取り交わすメンバーが多い場合、全体ではなく一部の部署やユーザーから開始する方が円滑に進むこともあります。
例えば、契約書の締結数が多い部署やメンバーから始めることで、効果も感じてもらいやすく、その後拡大がしやすくなります。
また、その部署を管理する方とも密接に連携して進めることも重要です。
・社内用のマニュアルを作る
電子契約への移行は非常にメリットがありますし、GMOサインは直感的に操作できるサービスですが、今まで慣れ親しんできた仕組みから変わる事はストレスでもあります。
そのため、ユーザーの方の負担を下げる工夫も重要になります。
その一つとして、社内用のマニュアルを作ることで操作に対する負担を下げることにつながります。
・会社としてのプロジェクトとして進める
目的の整理でも挙げましたが、コスト削減や業務効率化などは会社全体の課題解決につながります。
そのため、代表取締役・役員といった上席の方とも連携し、会社全体のプロジェクトとして進めることが重要です。
・社内向けの説明会を行う
キックオフのような形で、運用開始に向けた意思統一の場を設ける方法です。
説明会を行うことで会社として進める意思を伝えることができますし、質疑応答も同時に行うことでユーザーの疑問の解消にもつながります。
もちろん、契約を行う部署の方は営業部門など顧客対応で一度に集まれないことも多いので、数回に説明会を分ける・各部門トップの方へ説明しておろしてもらうといったアレンジも考えられます。
・お取引先様への説明フローを整える
契約の多くはお取引先様と交わすことが多いかと思いますので、お取引先様への理解を進めることも重要です。
契約の電子化も一般的になってきましたので理解は得やすいですが、お取引先様も社内の方と同様に初めてのことだと戸惑うことも多いので、事前に契約の電子化をする通知や締結方法をお伝えすることで、より円滑に進めることができます。
※GMOサインのヘルプセンターは、お取引先様にもご利用いただけます。
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相手先さまへの電子契約移行通知文書(サンプルのダウンロードができます)
ステップ1でお話してきた内容のまとめです。
運用開始にあたり、下記の項目の整理を行っていただく必要があります。
- 電子契約の導入目的の整理
- 活用する契約書類型の整理
- 運用開始する範囲の整理
- 運用開始にあたっての懸念点の確認
目的の整理が終わりましたら、次は設定の準備に進みましょう!