パソコンにインストールされたAdobe Acrobatのルート証明書(証明書を検証するための証明書)が読み込めていない、もしくは最新ではない状態だと署名情報の検証が行えず、このような表示が出る場合がございます。
Acrobatの署名パネル: 「署名の完全性は不明です」「少なくとも1つの署名に問題があります」
文書の完全性が損なわれているということではなく、署名情報の検証ができないため完全性が確認できない、というメッセージです。
以下の手順をお試しいただくと改善する場合がございます。
■Acrobat Reader DC の場合
- Acrobat Reader を開く[編集 (E) ]→[環境設定(N...)]を選択します。
※ ご利用のAcrobatReaderのバージョンにより、[メニュー]から[環境設定]を選択する場合もあります。 - [分類]の中から下の方にある[信頼性管理マネージャー]をクリックします。
- 「Adobe Approved Trust Listの自動更新」の枠にある[Adobe AATLサーバーから信頼済み証明書を読み込む(L)]にチェックを入れ、直下にある[今すぐ更新(U)]をクリックします。
- 「セキュリティ設定は正常に更新されました」旨のダイアログが出たら[OK]をクリックします。
- 「環境設定」のダイアログの右下にある[OK]をクリックします。
- Acrobat Readerを再起動し、該当の文書を開きます。
「署名済みであり、すべての署名が有効です。」と表示されていれば完了です。
上記でも解消しない場合
お客様のネットワークのセキュリティ上、証明書を読み込むことができないため発生することがあります。
ネットワークのセキュリティーの確認をしていただいても改善しない際は、暫定案として下記の証明書をダウンロードしていただき、証明書を読み込んでいただくことで対処可能です。
○操作手順
1. ルート証明書/中間CA証明書(文書署名用証明書) から下記のルート証明書(2点)をダウンロードします。
・文書署名用証明書 [R45] SHA384 2023年2月27日以降発行分が対象
ルート証明書
CN:GlobalSign Document Signing Root R45
O:GlobalSign nv-sa
C:BE
・文書署名用証明書 [R6] SHA384 2020年10月14日以降発行分が対象
ルート証明書
CN:GlobalSign
OU:GlobalSign Root CA - R6
O:GlobalSign
上記証明書が取り込み済みの場合は、下記「7.」以降をご確認ください。
2. Acrobat Readerでメニューから[編集 (E) ]→[環境設定(N...)]を選択します。
3. 左側の[分類(G):]から「署名」を選択し「IDと信頼済み証明書」の[詳細...]をクリックします。
4. 左側のリストから「信頼済み証明書」を選択し[取り込み]をクリックします。
5. [参照(B)...]からダウンロードしたルート証明書を選択して取り込みます。
6. 「取り込みの終了」タブが開くので「OK」ボタンをクリックします。
7. リストに追加された証明書(GrobalSign / GlobalSign Document Signing Root R45)を選択し[信頼性を編集 / 鉛筆のマーク]をクリックします(1度ずつ有効にします)。
8. ダイアログが開くので[この証明書を信頼済みのルートとして使用(R)]にチェックを入れて保存します。
9. Acrobat Readerを再起動しPDFを表示します。「署名済みであり、すべての署名が有効です。」と表示されていれば完了です。
■「無効な署名があります」「署名は無効です」と表示される場合
署名パネルで上記のメッセージが表示される場合は、PDFの署名情報のうち無効な情報が入っている可能性がございます。
- ファイルにAdobe Acrobat®の「入力と署名」機能で文字や図形、署名フィールドが挿入されている
→「入力と署名」機能で文字や図形、署名フィールドが挿入されていると、無効と判定される場合がございます。
そのため、該当機能を用いてフォームが設定されているファイルはご利用をお控えいただけますと幸いです。
フィールド設置後に該当ファイルを画像化する等、フィールド等の挿入物がない状態であれば正常に利用いただけることを確認しております。